このような言葉を今まで一度も使ったことがない、という人はいないでしょう。実は皆さんも気づかないうちに、自分の気持ちや態度を前置きしてから話し出すのは、よくあることです。
英語でも同様に「まず一呼吸置いてから話を始める」ことができるようになると、話すときに一瞬の余裕が生まれます。場面に合ったおきまりのフレーズから話を始めれば、英語でなんて言おうかな……と考える時間も稼ぐことができますね。
今回は、前置きのための慣用表現ネットワークをご紹介します。
1. 発話に向かう態度を示す「まじめな話」
正直に、率直に言うのか、それとも皮肉な言い方をするのか。まじめな話をするのか、または単に思いついたことを口にするのか。これから話すことについての、話者の態度を示します。
- 正直に言うと
- 率直に言えば
- 本当のことを言うと
- 皮肉なことに
- 冗談はさておき
- まじめな話
- 思いつきだけど
honestly(speaking)
to be honest with you
frankly(speaking)
to tell the truth
ironically
all jokes aside
seriously, though
off the cuff
形容詞に-lyを付ける副詞が多く使われます。
2. 話題の幅・表現の正確さを示す「厳密には」
当たり前のことを言うのか、他の誰も知らない秘密の話をするのか。大まかに述べるのか、それとも正確に具体的に描写するのか。これから話すトピックの幅や表現の正確さをあらかじめ示すことで、意図していることがより伝わりやすくなります。
- 一般的に、概して
- 厳密に言うと
- 具体的には
- もっと正確には
- ここだけの話だけど
generally speaking
in general
technically speaking
strictly speaking
specifically
to be more exact
between you and me
最後のフレーズは、ないしょ話をするときにぴったり! 覚えておくと便利な慣用表現です。
3. 感情的反応を示す「嬉しいことに」
驚いた、嬉しい、悲しい、残念だ……。自分の気持ちを表現してから話し出せば、相手もより親身になって耳を傾けてくれることでしょう。
- 驚いたことに
- 残念なことに
- 悲しいことに
- 嬉しいことに
- 幸運なことに
surprisingly
to my surprise
to my disappointment
sadly
gladly
luckily
fortunately
嬉しいニュースや悲しい知らせの前に一言付け加えることで、聞き手も心の準備ができるはずです。
4. 確信の度合いを示す「言うまでもなく」
何かについて話す時に、まず「確かさ」の度合いをはっきりさせることがよくあります。
- 確かに
- 明らかに
- どうみても
- はっきりしているのは
- 言うまでもなく
- 疑いなく
- もちろん
- おそらく
- たぶん
certainly
obviously
apparently
clearly
needless to say
no doubt
of course
probably
maybe
100%なのか、80%なのか、50%なのか。状況によって確信の度合いは異なりますから、それらを表すために豊かな表現があるのです。
親子で挑戦♪ 【クイズ1】ママから子どもに!
これから言うことに対して、自分の態度を示しながら話す練習をしてみましょう。日本語で状況を示していますから、先ほどご紹介した慣用表現を使って、英語にしてみましょう。正解は1つとは限りません。
■お子さんのお気に入りの服についたシミが取れないとクリーニング屋さんに言われ、
と我が子に伝える場面
親子で挑戦♪ 【クイズ2】友人に!
■家族ぐるみで仲の良い友達に「週末はいつも何しているの?」と聞かれて、
と答える場面
親子で挑戦♪ 【クイズ3】子どもからパパに!
■毎週のように遊んでいた親友のA君が最近うちに来ないので、「なんで?」と聞いたところ、
とお子さんが言う場面
親子で一緒に考えてみてください。
クイズの答え
すぐに思いつきましたか? 早速、解答と照らし合わせてみましょう。
- to my disappointment
- generally speaking
- Frankly(speaking)
このように、これから話すことに対する自分の感情を伝えたり、態度を示したりすることで、表現の幅が広がります。さらに、英語で話す時の一瞬の余裕を生み出すこともできます。ぜひ親子で練習してみてくださいね。