教育を考える/芸術にふれる/アート/デザイン/知育 2018.10.7

USBフラッシュメモリの立案者が開発! 子どものイマジネーションを羽ばたかせる積み木『KUUM』

長野真弓
USBフラッシュメモリの立案者が開発! 子どものイマジネーションを羽ばたかせる積み木『KUUM』

子どものおもちゃとして昔からの定番、積み木。昔のイメージではカラフルでシンプルなものでしたが、最近はナチュラル素材のオーガニックなものが人気です。

大人気の体験型イベント「デザインあ展」の積み木コーナーでは、小さい子だけでなく小学生の子どもたちも夢中でパーツを組み上げる姿が印象的でした。大人の想像以上に積み木はイマジネーションを刺激するもののようです。

そんな積み木の魅力を発展させた画期的な積み木が「KUUM」。対象年齢3~99歳という、興味深い「KUUM」の世界をご紹介します。

KUUMを開発したのは、USBフラッシュメモリの立案者!

大手通販会社フェリシモと共同でKUUMを作り上げた開発者、濱口秀司氏USBフラッシュメモリやイオンドライヤーの立案者で、“ビジネスデザイナー”として世界で活躍されているすごい方です。

様々なジャンルで新しいアイディアを形にしていくプロが作り上げたおもちゃは、様々な側面から考え抜かれたアイディアが詰まったもので、その想いは子ども達に伝わり、そしてイマジネーションは開発者も想い及ばなかった世界へ広がっていくでしょう。

KUUMは、「つち」「ひ」「はな」「き」「やま」「うみ」「こおり」「いし」「ちきゅう」「つき」「たいよう」「すな」の自然から選ばれた12テーマから成るデザイン積み木です。

ピースの形は三角、丸、四角だけではない全36種類、総数202個。「積む」だけでなく「組む」ことで無限大の可能性を実現するものとなっています。素材は天然ブナ材を使用。

12セットが並んだ時の美しさはデザイン性が高く、2017年にはヨーロッパの2つのデザイン賞(iF DESIGN AWARD/EUROPEAN PRODUCT DESIGN AWARD)を受賞しています。

「木のおもちゃ」が知育におすすめな理由。五感を刺激し、集中力を育んでくれる!
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五感を刺激する色と形

形と色に込めた想いは強く、monogotoで濱口氏とチームを組むもう一人の開発者、宇野万里絵恵氏は開発のこだわりをこう述べています。

自然の色は実は本当に豊かで、たとえば夕焼けの空はみんなオレンジだと思っているかもしれませんが、紫になる瞬間があったりしますし、逆に驚くようなオレンジ色の毛虫がいたりします。 自然の色がこんなに豊かなのに、子供のおもちゃは数色の原色しかないというのはおかしいと思います。形は、それぞれのユニットが縦半分に割り切れないように組むことで、ひとつの塊となっている必然性を表現しています。分解されたピースの36形状は、抽象的でありながら決してニュートラルではない、感情移入できるような形を心がけ「何でもつくれるモジュール」ではなく「何かをつくりたくなるモジュール」を目指しました。

(引用元:FELISSIMO|開発者インタビュー 宇野万里恵さん

形や色が子どもの五感を刺激し、視覚や触覚から心にも響くものを目指されたのですね。想像力を働かせることで遊び方はその時々で変化し、飽きずに遊べるツールとして長く愛用できるものとなったのです。

子どものイマジネーションを羽ばたかせる積み木『KUUM』2

KUUMの遊び方

子ども達の頭の中はイマジネーションの宝庫。とにかく自由に遊んでみましょう。

<隠れた創造力を見つけ出そう! 観察することの面白さを発見>

何を作ったかで、子ども達の創造の方向性と可能性が見えてくるかも!? KUUMでは4タイプにカテゴライズしています。
※( )内は、思考タイプ・表現の方向を表しています。表現の方向は社交性ではなく、“外向きの表現”か“心と頭での表現”どちらが好きかを示しています。

〇ART(感性・外向き)→芸術家・ピカソタイプ

  • 色に興味がある
  • 絵を描くようにピースを並べる
  • 作っては壊すを繰り返す

〇POEM(感性・内向き)→詩人・シェイクスピアタイプ

  • パーツを登場人物(人や動物)に見立てて遊ぶ
  • お話を作り、その光景となるものを作る
  • 感じたことをそのまま話す

〇GADGET(理性・外向き)→発明家・エジソンタイプ

  • 作りたいものを思考錯誤しながら作り上げる
  • 複雑で不安定なものも取り入れる
  • テーマを求める

〇PUZZLE(理性・内向き)→科学者・アインシュタインタイプ

  • 形に興味がある
  • 規則性を好み、最初の形に組み直そうとする
  • ルールを作り新しいゲームを生み出す

 
積み木でこんな深い洞察が得られるなんてすごいし面白いですよね。もちろん当てはまるのは1つだけではなく、いくつかのタイプが共存しているものです。どの傾向が強いか、また子どもの成長に伴うその変化も見ていくといいでしょう。

親子のコミュニケーションツールとしてのKUUM

積み木というのは本来論理的思考にはまるもので、感覚的な女性にはいまいち遊び方がわからないと、苦手なママも多いのだそうです。でも、KUUMはたくさんの形と魅力的な色により女性の好奇心も刺激するので、子どもと一緒に楽しむことができます。

子どもと大人、それぞれの感性で遊ぶことにより、お互いに刺激し合うことができるのが最大の魅力です。「おもちゃ=子どものもの」の概念を取り払い、大人も遊ぶことを想定したことで、さらなる可能性が広がったと言えるでしょう。

一緒に遊んだ後はお互いの作品についてぜひ会話を。自己表現力もつきますし、親子のコミュニケーションの場が増え、絆が深まり、自己肯定感も育まれます。出来上がった「作品」を写真に残しておいて、時々“MY作品展”をするのもいいですね。

KUUMは一言で言うと「想像力から創造力を生むツール」。難しいことは考えずに、とにかく自由に遊んでみることが一番です。

***
おもちゃは飽きたら終わりのものが多い中、KUUMは高いデザイン性とシンプルなのに無限の可能性を感じさせるとてもユニークなものです。FELISSIMO主催のKUUMワークショップイベントでは、これまで積み木では遊ばなかった子が夢中になって、大人も驚くほどの素晴らしい立体的な“作品”を作り上げたそう。これはKUUMがこれまでの積み木とは全く違うことを証明しています。

子ども時代には感性のまま遊び、大人になったら気分転換のツールに、年老いてからは脳を刺激するリハビリに……。従来のおもちゃの概念を変える「対象年齢3〜99歳」にも納得です。家族3世代一緒に遊んでお互いの新しい発見を楽しんでみるのもいいですね。

【感性と論理性を育てる あたらしい「組む」つみき KUUM【クーム】(12回予約)】
月1セット ¥3,750(+10% ¥4,125)

(参考)
FELISSIMO|KUUM
FELISSIMO|KUUMで未来が変わるかも?!
monogoto