教育を考える/本・絵本 2018.12.29

2018年、小学生が読むべき本・読ませたい本の人気ランキング発表!【連載:まなびの本棚】第3回

編集部
2018年、小学生が読むべき本・読ませたい本の人気ランキング発表!【連載:まなびの本棚】第3回

本選びのプロ」がとっておきの情報を教えてくれる連載『まなびの本棚』第3回です。寒さが本格的になり、子どもたちも家にこもる時間が増えてきたのではないでしょうか。

家で過ごす時間が増えたら読書を習慣づけるチャンスです! これまで時間がなくて読めなかった本や、時間があるときに読もうと思っていた少し難しい本に挑戦することで、子どもが自分自身と向き合うきっかけになります。

この連載では、日販図書館選書センターで選ばれた本のランキング、そして選書のプロ・コンシェルジュによるコラムをご紹介します。きっと子どもの本選びのお役に立つはずです。

選書センターについて、詳しくはこちらをお読みください→図書館司書や教育関係者が足繁く通う『日販図書館選書センター』って知ってる?

2018年人気図書ランキング

  • 1位
    鳥獣戯画を読みとく
    五味文彦 監修
    岩崎書店


  • 2位
    学校プールのヤゴのなぞ
    星輝行
    少年写真新聞社


  • 3位
    失敗図鑑
    いろは出版 編著
    いろは出版


  • 4位
    鉱物・宝石のひみつ
    松原聰
    岩崎書店


  • 5位
    辞書びきえほん もののはじまり
    陰山英男
    ひかりのくに

  • (※2018年4月1日~11月30日累計)
    近ごろは空前の図鑑ブームですが、中でも3位にランクインした『失敗図鑑』は、立派な偉人たちの失敗を知ることで元気と勇気をもらえると評判です。

    しかも、ココ・シャネルベーブ・ルース徳川慶喜といった歴史上の人物だけではなく、いきものや発明品にまつわる失敗など、計320個ものさまざまなエピソードがつまっているので、読み応えも抜群!

    子どもが壁にぶつかったとき、失敗をして落ち込んだとき、親御さんからの励ましの言葉にプラスして、この図鑑をめくってみましょう。きっと「この失敗は成功するために必要なんだ!」と前に進む力になるはずです。

    コンシェルコラム
    "本選びのプロ"選書センター
    コンシェルジュのおすすめの本

    あの有名な物語が裁判のテーマに。視点を変えると昔話の印象がガラリと変わる!

    非現実的な昔話を法律の観点から読み解く……というこれまでにない斬新なテーマで、子どもたちだけではなく大人たちの間でも話題になったNHK Eテレの番組『昔話法廷』。今回は、この番組を本にしたシリーズの第2弾をご紹介します。

    たとえば『3匹のこぶた』では、オオカミは最後に鍋で煮込まれてしまいますよね。しかしこの法廷では、それは子ぶたたちの計画的犯行ではないかと疑われてしまうのです。果たして子ぶたたちは殺人罪に問われてしまうのか? それとも正当防衛で無罪になるのか?

    視点の面白さもさることながら、「なぜオオカミが入るほどの鍋があったのか」という鋭い指摘に、これまでまったく意識せずに読んでいた昔話の中に潜んでいる「謎」や「気づき」がどんどん明らかになっていきます。

    「もしかして……」と、大人でも考えさせられる内容なので、親子で一緒に読んだあとに意見を出し合ってみてもいいかもしれませんね。子どもたちが裁判員裁判について考えるきっかけになる図書としてもおすすめです。

    『昔話法廷 Season2』
    オカモト 國ヒコ
    金の星社