からだを動かす/音楽をたのしむ 2020.3.3

リトミック教室の上手な選び方。体験レッスンで絶対見逃してはいけないポイントとは?

リトミック教室の上手な選び方。体験レッスンで絶対見逃してはいけないポイントとは?

「幼児期から我が子を音楽に触れさせたい」そう考えるお父さん・お母さんの中には、リトミックを習わせることを検討している方もいることでしょう。

しかし、いざリトミック教室を探してみると、たくさんあってどこを選べばよいか迷ってしまうかもしれませんね。今回は、リトミック教室を選ぶときのポイントを紹介しましょう。教室に通い始めてからの注意点もお伝えしますので、参考にしてみてください。

リトミックにはどんな効果があるの?

リトミックとは、スイスの作曲家・音楽教育家であるエミール・ジャック=ダルクローズ(1865~1950)が提唱した音楽教育です。音楽のリズムに合わせて体を動かすことで、ダイナミクス(音の強弱)や音色の違い、表現力など、音楽を学ぶうえで必要な基盤を築くことができます。

さらに、国際幼児教育学会常任理事でユリ・リトミック教室主宰の石丸由理氏は、「リトミックは人間教育にもなる」といいます。たとえば、音楽に瞬時に反応して全身を使って表現することが、記憶力集中力を鍛えるのにつながります。また、ほかの子と一緒に体を動かし、表現をすることで、社会性協調性も身につくとのこと。幼児期にリトミックを習うことには、さまざまな教育効果が期待できるのです。

★リトミックの効果や年齢別のレッスン内容は、「ただの音楽教育じゃなかった! リトミックの効果とレッスン内容を詳しく解説。」で詳しく紹介しています。

■リトミック教室に通えるのは何歳から?

教室にもよりますが、早ければ0歳の首がすわり始めたころからリトミックのレッスンを受けることができます。多くの教室では5歳ごろまで年齢別にカリキュラムが組まれていて、0~2歳ごろまでは保護者と子どもが一緒にレッスンを受けるのが一般的です。

3歳ごろからは、保護者から離れて子どもたちだけでレッスンを受けるケースが増えます。5歳ごろからは、グループ内でリーダーなどの役割を決め、それぞれの立場に合わせた行動ができるような指導も行なわれます。

■リトミック教室にかかる費用の相場は?

リトミック教室で開催されるレッスンの回数は、少ない所だと月に1回から、多くても月3・4回程度のようです。月謝は2,500円ぐらいから1万円弱までと幅があります。

また、教室に通い始めるときに入会金がかかることがあります。その場合の費用は10,000円前後見ておくといいかもしれません。教室によっては「入会金〇%オフキャンペーン」などを実施するところもあるようです。

費用やレッスン回数は、教室によって異なりますので、入会を検討する教室の最新情報を必ずご確認ください。

リトミック教室の選び方02

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リトミック教室の選び方:3つのポイント

リトミック教室を選ぶときのポイントは、次の3つです。

1. 体験レッスンを受けて、教室の環境や子どもの様子をチェック

多くの教室が、まずは体験レッスンを受けることをすすめています。実際にレッスンに参加することで、「子どもが楽しく続けられそうか」「子どもと講師の相性は良さそうか」などを確認できるためです。たとえば、カワイ音楽教室は次のように説明しています。

ご友人からレッスンの内容を事前に聞いて知っていても、実際の雰囲気はその場に行かなければわかりません。
お子さまは楽しめそうか、教室は通いやすいか、担当講師はどんな人柄なのかなど、是非一度お子さまとご一緒に体験してみましょう。

(引用元:カワイ音楽教室|無料体験レッスン

前出の石丸氏は、体験レッスンでは教室の環境がきちんと整えられているかにも注目するとよいといいます。リトミックでは体を動かしますので、こまめに換気をして適温を保たなければ子どもの体調に影響しますし、遊具などが散らかっているとレッスン中のケガにつながる恐れがあります。子どもの様子を確認しつつ、これらの点も体験レッスンで見ておきましょう。

リトミック教室の選び方03

このほかに体験レッスンでチェックするといい点は、次の2つです。

2. 「動き」だけでなく「聴く」ことも大事にしているか

音楽教育学・リトミックを専門とする、京都女子大学教授の神原雅之氏は、「リトミックでは動くことが重視されがちだが、聴くことも大切にすべきだ」といいます。さまざまな楽器の音色を聴く、幅広いジャンルの音楽を聴く。こうした聴く力を養うことも、リトミックの役割のひとつだからです。

そこで、リトミック教室を選ぶときは、生の音を聴かせてくれるかどうかも確認するようにしましょう。たとえば、EYS-Kidsのリトミックコースでは、生の歌声や楽器演奏の音色に触れられるカリキュラムが組まれているそうですよ。

3. 講師が積極的な「声かけ」でしっかりフォローしているか

レッスン中に講師が子どもたちにどんな声かけをしているかにも注目してみましょう。

たとえば、「風船をもって浮いているイメージで動き回ろう」というテーマのレッスンのとき。神原氏いわく、講師が風船を渡す身振りをしながら「○○ちゃんは何色が好き?」といった声掛けをしてあげると、子どもはその後もイメージを持ちやすいのだそうです。

ほかには、子どもが1列になってリズムを取りながら動き、曲の終わりに列の先頭を交代する……といった高度な内容が盛り込まれたレッスンのとき、「もうすぐ終わりの合図が入るよ」「次は○○ちゃんが先頭だよ」といった具合にフォローを入れるのも、良いレッスンの一例だとのこと。

このように、レッスン中に講師が子どもと細やかなコミュニケーションを取ってくれるかどうかは、子どもがリトミックを楽しく続けるための重要な要素です。そういう意味では、レッスン中の講師の体制を見るのもいいかもしれません。たとえばカワイ音楽教室では、子どもへのフォローを行き届かせ、適切な声かけをすることができるよう、2人体制でレッスンを行なっているそうです。

リトミック教室の選び方04

リトミック教室に通い始めてから気をつけることは?

子どもにぴったりのリトミック教室を見つけ、習い始めることになったら、次の3点に気をつけましょう。

1. 子どもを指示通りに動かそうとしない

石丸氏によれば、リトミックは子ども自身が音楽を聴いて、自分で判断して動くもの。そのため、レッスンに来たからといって子どもに無理やり何かをさせようとするのはNGです。子どもが講師のいうとおりに動かないと、保護者は不安になるかもしれませんが、子どもの音楽の感じ方を尊重しましょう。神原氏も、「子どもをひとりの音楽的な人と認めるべき」と述べています。子どもは子どもなりに、リトミックを楽しんでいるはずですよ。

たとえば、両腕をバタバタさせて鳥が飛んでいる様子を表現するとき、ほかの子より腕を動かす動作がゆっくりしているとしても、それは子どもが音楽をゆったりとしたものと捉えている可能性があります。その感覚を受け入れてあげましょう。表現に優劣や正解・不正解はありません

【レッスン中の子どもの様子を見たときの声かけ】

NG例ほかの子と合わせて腕を動かしなさい」
OK例鳥がのんびり飛んでいる様子がよく分かるね」

リトミック教室の選び方05

2. 問題が起こっても、なるべく子ども同士で解決させる

子どもにはそれぞれ得意・不得意があります。そのため、レッスン中にひとりだけテンポが遅れてしまう、手足を思うように動かせない、といった壁にぶつかることも。しかし、子どもが困っていてもすぐに大人が割って入るのはおすすめしません

石丸氏によると、うまくできない子がいても、見守っていれば子ども同士で解決していることが多いのだそうです。たとえば、フレーズの終わりでジャンプするというレッスンのとき、フレーズの終わりがどこなのか理解できない子がいたとしても、「一緒にやろう」「もうすぐ(フレーズが終わるから)ジャンプだよ」などと助け合い、解決していくケースがよくあるのだとか。こうした経験は、社会性を身につけることにつながります。

また、グループレッスンのときに人数が余ってしまい、子どもがひとりぼっちになってしまう場合があります。見ている保護者はやきもきするかもしれませんが、そんなときも大人が中心になって誘導することはしないように。「こう言ってごらん」とアドバイスだけして、その後の経過は見守ってあげましょう。

【レッスン中、子どもがひとりになってしまったときの声かけ】

NG例「○○ちゃんを○○ちゃんのグループに入れてあげてね」
OK例「一緒にやろうって言ってみよう」「入れてって言ってみてごらん」

3. 褒めて、子どものやる気を育てる

子どもが一生懸命レッスンを受けたときや、できなかったことができるようになったときなどには、積極的に褒め言葉を伝えましょう

日本メンタルヘルス協会公認カウンセラーで、幼児教室運営のコペル代表取締役の大坪信之氏は、子どもを褒めるときのポイントを2つ挙げています。1つ目は「良いことをしたらすぐに褒める」こと。

人は褒められると、やる気が高まる「ドーパミン」という物質が脳から分泌されます。子どもの脳内でドーパミンを出させてやる気をアップさせるには、「その場で褒める」のが効果的。いくら後から褒めても、ドーパミンが出るタイミングがずれてしまったのでは仕方がないからです。

2つ目のポイントは、「主体的なメッセージで具体的に伝える」こと。「お母さんはこう感じたよ」「お父さんはこう思ったよ」と主語をつけることで、より気持ちがストレートに伝わるという心理学的な効果があるそうです。

【子どもを褒めるときの声かけ】

NG例帰宅後に「今日も上手にできたね」と褒める
OK例レッスン終了後すぐに、「ドレミファソラシドが上手に歌えるようになったね、○○ちゃんがスキップしながら歌っているところ、お母さんすごく好きだな」と伝える

***
楽しみながら音楽を学び、人間教育にもつながるリトミック。ぜひ、良い教室を見つけて始めてみましょう。

文/かのえかな

(参考)
石丸由理(2003),『リトミック百科 年齢別の基本レッスンから発表会まで』,ひかりのくに.
石丸由理(2017),『基礎からわかる リトミック! リトミック!』,ひかりのくに.
神原雅之(2019),『こころとからだを育む1~5歳のたのしいリトミック』,ナツメ社.
カワイ音楽教室|コース紹介
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EYS-Kids|リトミックコースのご案内
AnNAリトミック教室|レッスンとクラス
リトピュアリトミック|リトピュア式教育法
幻冬舎ゴールドオンライン|子どものやる気を育てる「最高の褒め方」とは?