教育を考える/本・絵本 2018.8.1

【人気絵本作家いもとようこさん特集】子どものうちに読んでおきたい! 語り継がれる名作シリーズ3選

金の星社
【人気絵本作家いもとようこさん特集】子どものうちに読んでおきたい! 語り継がれる名作シリーズ3選

親から子どもへ世代を超えて愛され続けている、人気絵本作家のいもとようこさん。その愛らしく、あたたかい画風は、見る者の心を捉えて離しません。貼り絵に着色する独自の技法で織りなす、やわらかく繊細な色彩の美しさは、私たちに感動を与えてくれます。

中でも、子どもの本の専門出版社である金の星社からは『大人になっても忘れたくない いもとようこ名作絵本』『大人になっても忘れたくない いもとようこ世界の名作絵本』『いもとようこの日本むかしばなし』シリーズをはじめとして、130点にも及ぶいもとようこさんの絵本が出版されています。現在、累計部数はなんと703万部!

金の星社から旬の絵本ニュースを発信する特別コラム『金の星社 絵本のさんぽみち』初回である今回は、そんないもとようこさんの絵本の魅力に迫ります。おすすめ作品や絵本シリーズのご紹介、絵本原画展のお知らせなど、盛りだくさんの内容でお届け! この夏、親子でいもとようこさんの絵本を楽しんでみませんか?

金の星社おすすめ! いもとようこさんの絵本3作品

1.『きつねとぶどう』(大人になっても忘れたくない いもとようこ名作絵本)

きつねとぶどう

坪田譲治 作/いもとようこ 絵

子ぎつねのため、身を犠牲にした母ぎつねの愛情を描いた作品。自分の身を犠牲にして、子ぎつねを助けた母ぎつね。やがて、成長した子ぎつねは、母ぎつねの残したぶどうにめぐりあい……。切なくも、親子のかぎりない愛を描いた名作。

【広報担当より】子ぎつねを愛しそうに見つめる母ぎつねの瞳、泣き出した子ぎつねの切ない横顔……。とても悲しいお話なのに、読み終えるとなぜか不思議と優しい気持ちに。田舎の母の顔を思い出し「ありがとう」と心から伝えたくなります。

2. 『しあわせの王子』(大人になっても忘れたくない いもとようこ世界の名作絵本)

しあわせの王子

ワイルド 原作/いもとようこ 文・絵

残酷で……悲しくて……やさしいお話。南へ向かう途中、羽を休めていたつばめにしずくが落ちてきました。見ると金と宝石に飾られた王子の像が泣いています。貧しい人に宝石を届けたいという王子の願いを聞き、つばめは剣のルビー、目のサファイア、金箔を取っていきます。とうとう灰色になってしまった王子は……。

【広報担当より】子どもの頃、読んだときは“なんて残酷なお話”としか感じなかったように記憶しています。大人になった今では、王子とつばめ、それぞれの深い優しさに思いを馳せられるように。貼り絵の鮮やかな色味に心奪われます。

3. 『かぜのでんわ』(東日本大震災を忘れない―いのちの絵本)

かぜのでんわ

いもとようこ 作絵

つたえて、あのひとに……。岩手県大槌町にある「風の電話」。線はつながっていない……。電話にこめられた「想い」を絵本に。

山の上に置かれた電話。だれもが自由に使えて、今はそばにいない人と話すことができます。でも実はそれは電話線のつながっていない電話でした。岩手県大槌町に東日本大震災のあと設置された風の電話ボックスをモデルにした絵本。

【広報担当より】もう会えなくなってしまった人の声を、もう一度聞きたい。思いのたけを、ぶつけたい。感謝の言葉を伝えたい……。「かぜのでんわ」は、そんな気持ちに寄り添ってくれる電話ボックス。私も祖父や祖母と話したいです。

今すぐ「Famm無料撮影会イベント」に行くべき4つの理由。写真で「自立心」や「自己肯定感」がアップする!
PR

金の星社おすすめ! いもとようこさんの絵本3シリーズ

1. 『大人になっても忘れたくない いもとようこ名作絵本』

大人になっても忘れたくない いもとようこ名作絵本

大人も子どもも“名作を読もう”。子どものうちに読んでおきたい、大人になっても忘れたくない名作にいもとようこさんが描き下ろすシリーズ。

【作者より】一度読んだら忘れられない日本の名作童話、浜田廣介・新美南吉・宮沢賢治・坪田譲治に代表される永遠の名作……その中には現代の日本が失くしてしまっている「美しく、やさしい日本の心」が脈々と息づいています。これらの名作は私にとって「忘れられない……忘れたくない……忘れてはいけない……大切な宝」です。このすばらしい日本名作を次世代に伝えていきたい一心でこのシリーズに取り組んでいます。

2. 『大人になっても忘れたくない いもとようこ世界の名作絵本』

大人になっても忘れたくない いもとようこ世界の名作絵本

世界の名作をいもとようこさんの美しいイラストで贈るシリーズ。

【編集担当より】子どものうちにかならず読んでおきたいお話。大人になって忘れてしまったあの物語。名作とよばれる作品には、よろこび、楽しみ、ときには哀しみも、人生に必要なものがぎっしりとつまっています。そんな名作のなかから、いもとようこが今、子どもたちに語り継ぎたいとっておきの物語をセレクトし、絵をつけました。きっと、あなたの心にささる名言がみつけられるはずです。

3. 『いもとようこの日本むかしばなし』

いもとようこの日本むかしばなし

日本に古くから受けつがれてきたむかしばなしを、いもとようこさん自身がセレクトしておくるシリーズ。

【編集担当より】昔話は、地方や語りつぐ人、時代や環境によって少しずつ変化しつつも、「欲をかいてはいけない」「悪いことをすれば必ず自分に返ってくる」など、人として大切なことを私たちに伝え続けています。現代の子どもたちに日本の心を伝えたい。そんな思いをこめました。伝統的な言語文化の見直しを助ける教材としても注目される昔話を美しい絵本シリーズでお楽しみ下さい。
【作者より】日本のむかし話は、昔の日本人のやさしさ、かしこさがいっぱいつまっています。世界に誇れる日本むかし話。私はだいすきです!

9月2日まで好評開催中! 絵本原画展『いもとようこの世界』

いもとようこの世界

毎回好評の、いもとようこさんの絵本原画展。一昨年のパリ展、ボローニア展、昨年の上野展に続いての国内展です。2018年の開催地は神戸。

兵庫県立美術館にて、315点の原画を一堂に展示します。あなたの持っている絵本の原画もきっと見つけられることでしょう。

会場では、原画の展示に加え、日本語・英語・フランス語による『おむすびころりん』『つるのおんがえし』『かぐやひめ』『はだかのおうさま』『青い鳥』『こびとのくつや』『しあわせの王子』『スーホと白い馬』等のDVDを上映します。さらに、メッセージを書いて「ねこポスト」に入れるコーナーも!

土日を中心に開催されるいもとようこさんのサイン会、無料で参加できる読売テレビアナウンサーによる絵本読み聞かせ会など、楽しいイベントも予定されています。詳細は絵本原画展『いもとようこの世界』ホームページをご覧ください。開催概要はこちら。

開催場所:兵庫県立美術館ギャラリー棟3F
開催日時:2018年7月14日(土)~9月2日(日)
開館時間:10:00~17:00(入場は閉館の30分前まで)
休館日:月曜日(祝休日の場合は翌日)
入場料:小学生未満 無料
(前売り券)中・小学生300円 / 高校・大学生600円 / 一般800円
(当日券)中・小学生500円 / 高校・大学生800円 / 一般1000円

夏休みの親子のお出かけにぴったりな展覧会です。ぜひみなさん、足を運んでみてくださいね。