みなさんは、幼稚園や保育園でよく歌われる「おべんとうばこのうた」を知っていますか?
おにぎり おにぎり ちょいとつめて
きざみしょうがに ごましおふって
にんじんさん さくらんぼさん しいたけさん ごぼうさん
あなのあいた れんこんさん
すじのとおった ふき
に【2】んじんさん【3】、さ【3】くらんぼさん【3】、しい【4】たけさん【3】のように、指を折って、数を数えながら歌う手遊び歌です。
他にも「ひらがなの歌」など、子どもが文字を覚えるための楽しい歌も存在します。これらの歌を通して、子どもが遊びながら、自然に数や文字を覚えられるといいですよね。
そしてこれは、日本語だけではありません。英語でも同じです。今回は、小さなお子さんでも、楽しい英語の童謡を通して、アルファベットや数の表現を身につけることができるというお話です。
数や文字を学ぶのに欠かせない「マザーグース童謡」
生後数か月の日本人の赤ちゃんを抱いて、家の2階へ行く時に、階段を一段ずつ数えながら登ると、とても喜びます。これはイギリスやアメリカの子どもも同じで、子どもたちはみんな、数にとても興味があります。
単に数を数えるだけでも、子どもは喜びますが、これが楽しい歌になると、子どもたちの興味はさらに大きくなり、歌を歌いながら、数を覚えます。
特にマザーグース童謡の「数を数える歌」や「文字を覚える歌」は、とても工夫して作られているので、子どもたちは喜んでそれらを歌い、楽しみながら、数や文字を覚えます。
日本人の子どもでも、英語の数や文字を覚えるやり方は、英語圏の子どもたちと同じです。子どもは、日本語は日本語として、英語は英語として理解します。
数字を覚えるための歌
“1, 2, 3, 4, 5”
Once I caught a fish alive,
Six, seven, eight, nine, ten,
Then I let him go again.
Why did you let him go?
Because he bit my finger so.
Which finger did he bite?
This little finger on the right.
数え歌、指遊び歌であり、鬼決めの歌でもあります。第4回記事『遊ぶだけで英語のセンスが身につく? 将来の高い英語力を支える「くり返し」の音のリズムは幼少期の歌でマスター!』でご紹介した「音のくり返し」の工夫が見られます。
むかし ぼくは さかなを いきたまま つかまえた
6 7 8 9 10
それから さかなを にがしてやった
なぜ にがしたの?
なぜなら ぼくのゆびを つよくかんだから
どのゆびを かんだの?
この みぎての こゆび。
手遊びも楽しい歌なので、ぜひお子さんと一緒に挑戦してみてくださいね。
“One, two, buckle my shoe”「ひとつ ふたつ はこうよ おくつ」
Buckle my shoe;
Three, four,
Knock at the door;
Five, six,
Pick up sticks;
Seven, eight,
Lay them straight:
Nine, ten,
A big fat hen;
Eleven, twelve,
Dig and delve;
Thirteen, fourteen,
Maids a-courting;
Fifteen, sixteen,
Maids in the kitchen;
Seventeen, eighteen,
Maids in waiting
Nineteen, twenty,
My plate is empty.
数え歌です。この歌を歌って、子どもたちは数を覚えます。第4回記事『遊ぶだけで英語のセンスが身につく? 将来の高い英語力を支える「くり返し」の音のリズムは幼少期の歌でマスター!』でご紹介した「音のくり返し」の工夫が見られます。
はこうよ おくつ
みっつ よっつ
ドアを たたこう
いつつ むっつ
ぼうきれを ならべよう
ななつ やっつ
まっすぐに ならべよう
ここのつ じゅう
おおきな こえた めんどり
じゅういち じゅうに
ほって また ほろう
じゅうさん じゅうし
むすめたちが いいよっている
じゅうご じゅうろく
むすめたちは だいどころ
じゅうしち じゅうはち
むすめたちは きゅうじしている
じゅうく にじゅう
わたしの おさらは からっぽ。
アルファベットを学べる歌
“Great A, little a”「おおきな A ちいさな a」
Bouncing B!
The cat’s in the cupboard,
And can’t see me.
アルファベット26文字のうちの最初の3つ、ABC の歌。アルファベットの特徴をよく表していて、大文字や小文字、そして音との関係も自然に学べるような工夫がなされています。
げんきのいい B!
ネコは とだなのなかで
ぼくを みることができない。
1行目では、大文字のA と小文字の a が紹介されます。子どもたちは、アルファベットには、大文字と小文字があることを学びます。
2行目は、B で始まる形容詞と 大文字のB です。行の最初にアルファベットがくるときは、大文字にすることを学べます。
3行目と4行目は、c で始まる言葉が三つ、cat, cupboard, can’t が紹介されます。行の途中のアルファベットは、小文字であることを学べます。
4行目では、c の発音と同じ、see が使われています。文字として発音される c と単語のなかで使われる c とでは、発音が違うことを学べます。
“A was an apple pie”「Aは アップルパイ」
B bit it,
C cut it,
D dealt it,
E eat it,
F fought for it,
G got it,
H had it,
I inspected it,
J jumped for it,
K kept it,
L longed for it,
M mourned for it,
N nodded at it,
O opened it,
P peeped in it,
Q quartered it,
R ran for it,
S stole it,
T took it,
U upset it,
V viewed it,
W wanted it,
X, Y, Z, and ampersand
All wished for a piece in hand.
子どもたちが楽しくアルファベットの文字を覚えるための歌です。「Aはアップルパイ」と紹介されたあと、BからWまでの22文字の一つずつが主語になり、その文字から始まる動詞が続きます。
子どもたちは、主要なアルファベットの文字と、それが単語の頭にくる動詞の両方を学びます。
Bは それを かんだ
Cは それを きった
Dは それを わけた
Eは それを たべた
Fは それを えようと けんかした
Gは それを てに いれた
Hは それを もった
Iは それを しらべた
Jは それを えようと なかまにくわわった
Kは それを じぶんのものにした
Lは それを ほしがった
Mは そのために かなしんだ
Nは それを みて うなずいた
Oは それを あけた
Pは それを のぞきこんだ
Qは それを 4とうぶんした
Rは それを もとめて はしった
Sは それを ぬすんだ
Tは それを とった
Uは それを さかさまにした
Vは それを みた
Wは それを ほしがった
X, Y, Zと&は
みんな ひときれ てに したかった。
みなさんもぜひお子さんと歌って、アルファベットや数の英語を楽しく覚えてくださいね。