子どもの成長には「初めて」がつきもの。毎日いろんな「初めて」を重ねながらどんどん大きくなっていきます。そんななか、初めての「検定試験」デビューは大きなイベント!
今回は、初の試験として特に多い「英検」デビューに向けて、小学生の受験のメリットや、受験デビューの目安となるチェックリスト、当日の注意点などをご紹介します。
小学生以下の英検志願者は年間41万人以上!
公益財団法人 日本英検協会によると、2018年度の小学生以下の英検*志願者数は41万人以上。小学校における英語の早期化の影響もあり、毎年のように増加しています。
(図:受験の状況|英検|公益財団法人 日本英語検定協会を元に編集部が作成)
*実用英語技能検定、英検IBA、英検Jr. の志願者数の合算です。
小学生の英検受験の3つのメリット
私たち親世代だと、中学校や高校で英検を受けていた方も多いはず。今の子どもたちにとって、小学生のうちに英検を受験するメリットとは何でしょうか。
メリット1. 4技能をバランスよく身につけられる
2020年度からは、小学5〜6年生で英語が教科になり、成績がつくようになります。外国語活動では英語に慣れ親しむために「話す」「聞く」ことが中心となっていますが、教科としての英語の授業では「読み」「書き」も学習内容に含まれます。これは大きな変化です。
英語の4技能が問われる英検の学習を通して、今後必要となるスキルを身につけることができます。学校の授業や入試にとどまらず、将来社会に出たときも大きな力を発揮するでしょう。
メリット2. 自信につながる
何かひとつでも自信を持てる教科を作っておくことは、学業全体においてプラスになります。特に英語は、やっていない子とやっている子の差がつきやすい教科です。小学生の英検志願者が増えているとはいえ、全員が受験するわけではありません。
毎日少しずつでも英語を学習する習慣をつけ、見事合格を勝ち得たときの自信は、その後の学習において大きな糧となるでしょう。英検の合格証書はとてもかっこいいので、家のリビングなど、よく見えるところに飾っておくといいですね。
メリット3. 今後の学習に有利
たとえば英検5級では、中学初級程度の英語力が問われます。つまり、英検5級の学習内容を理解していると、中学に入学してからの英語の授業に余裕を持って臨めるのです。
さらに、小学生のうちに英検受験を経験していると、中学入学後によりレベルの高い級にチャレンジしやすくなります。このように、5級の次は4級、4級の次は3級と、具体的な目標を立てて学習を続けやすいのは大きなメリット。お子さんのレベルに合った無理のない範囲で、一歩ずつ英語力を高めていくことができるはずです。
小学生が英検を受けるときの注意点
小学生が英検を受けるにあたり、特にデメリットはありません。ですが、注意すべき点はあります。
1. 不合格の可能性がある→無理しない!
英検にはご存知の通り、合否があります。合格する子どももいれば、不合格になってしまう子もいるのが事実。たとえ不合格になっても、悔しくてもっと勉強するようになるお子さんならそれほど心配はいりませんが、自信をなくしてしまう場合は周囲の配慮が不可欠です。
まずは、お子さんの現在の英語レベルを知り、無理のない級から始めてみましょう。また、英語力以外でも、マークシートの塗り方や試験の受け方など、慣れないことは多いもの。事前準備をしっかりすることが大切です。心配な場合は、合否のない英検 Jr.から始めてみるのも手です。
2. ふだん英会話中心のお子さんは読みの練習を
英検は「聞く・話す・読む・書く」の4技能を測る検定試験です。ふだんの英語学習の中心が英会話で、英語を聞いたり話したりすることに力を入れている場合、読み書きという別の技能を育てる必要があります。
英語の4技能は、今後の学校での授業でも入試でも、さらには社会に出てからも必要になるスキル。英検対策を通して、英語の読み書きにも親しむことができたらすばらしいですね。
ふだん英会話やリスニングが中心で、まずは「聞く」力を試したい、読み書きがどれだけできるか心配……。そんな方は、英検 Jr.から始めてみるのもいいでしょう。英検 Jr.のブロンズでは、文字学習の経験は問われません。
初めての英検デビューの目安は? 英検 for kids! 活用術
日本英語検定協会は、英検を受験する子どもたちやその保護者のために、英検 for kids! を用意しています。
(画像:英検 for kids!|英検|公益財団法人 日本英語検定協会より)
英検デビューに向けて、カラフルなイラストとともにわかりやすく解説されています。特におすすめのコンテンツが、「英検デビューできるかな? チェックシート」。受験前にぜひ試してみてください。たとえば、このような項目があります。
- ひとりで初めての場所に行くときも、落ち着きを保てる
- 「ママと一緒がいい」「ひとりじゃ嫌だ」などと言わない
- 長時間じっと静かに机に向かうことができる
- 手を挙げ、「トイレに行きたい」などと自分の気持ちを伝えられる
- 試験監督の話を理解し、指示に従うことができる
- 大人サイズ(高校や大学の教室)のイスに自分で座れる
- 鉛筆でマークシートを塗りつぶすことができる
(参考:英検デビューできるかな? チェックシート|英検 for kids!|英検|公益財団法人 日本英語検定協会)
試験会場には独特の空気感があります。いつもはしっかりしているように見える子でも、初めての試験では何が起こるかわかりません。急にひとりで行くのは不安に感じてしまったり、自分より大きな子どもや大人に囲まれて心配になってしまったりすることもあるでしょう。どのような環境でどのように試験を受けるのか、あらかじめお子さんと共有しておくことが大切です。
環境の変化に注意! 大人用のイスに座れますか?
特に、会場の環境には注意しなければなりません。試験会場にあるイスは、小学生がいつも座り慣れているイスと比べると、高さも大きさも違います。
大学の教室が会場として使われる場合、複数人の座るスペースがくっついてひとつの大きなイスになっているものや、映画館の座席のように立った瞬間にイスがカクンと閉じてしまうものもあるので、気をつける必要があります。
子供用のいす、机はありません。いすと机は会場備え付けのものを使用するため、特別にお子様用にご用意する事は出来ません。高さ等が心配な場合は、座高を上げるための座布団等をお持ちいただき、会場スタッフまでお申し出ください。
(引用元:年少者が受験するのですが、注意点などはありますか? 英検FAQ)
お子さんが受験する場合は、このような細かいところまで気を配ってあげましょう。
保護者の付き添いはできるの?
お子さんの初めての検定試験、当日親はどこまでサポートできるのでしょう。日本英語検定協会によると、直前まで付き添い可能とのこと。
【一次試験】
筆記試験開始5分前(集合時間の25分後)まで付き添い可能ですが、個人情報の記入の補助が終わった後は速やかに試験会場内の「保護者控室」に移動してください。教室前の廊下などで待機していただくことはできません。【二次試験】
受験者控室での「面接カード」記入時まで付き添い可能です。その後は試験会場内の「保護者控室」に移動してください。受験者控室や面接室の前の廊下などで待機していただくことはできません。
(引用元:年少者が受験するのですが、注意点などはありますか? 英検FAQ)
会場に付き添うときは、保護者控室や玄関など、事前にお子さんと待ち合わせ場所を決めておくといいでしょう。受験当日の流れをあらかじめ親子で共有しておくとスムーズに進みますよ。
初めての試験では、慣れないことも多いもの。そのぶん、お子さんにとって良い経験となるはずです。焦らず、楽しみながら、チャレンジできるといいですね。
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(参考)
公益財団法人 日本英検協会|英検|4級・5級スピーキングテストのご紹介|どんな試験なの?<テストの特徴>
公益財団法人 日本英語検定協会|英検|英検 for kids!
公益財団法人|英検についてさらに詳しく!|日本英語検定協会小学生のうちに英検5級の合格を目指しましょう!
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