教育を考える/食育 2018.6.26

親と子が一緒にキッチンで料理をすることが大事【食のまなび探検隊「キユーピー(株)」その3】

編集部
親と子が一緒にキッチンで料理をすることが大事【食のまなび探検隊「キユーピー(株)」その3】

【食のまなび探検隊「キユーピー(株)」その2】のつづき

子どもの食の大切さについて学ぶため、企業の食育活動に関するお話をうかがう『食のまなび探検隊』。「キユーピー(株)編」その3では、キユーピーが実施している「親子参加型イベント」についてお聞きしました。

親と子がキッチンで一緒に料理をすると、どんないいことがあるのでしょう? それによって子どもの「食」に対する意識はどのように変化していくのでしょう? 親子で協力して何かを作り上げるということは、子どもの未来に確実に大きな影響を与えるはずです。

親子参加イベントの本当の目的

ーー育児食のイベントの他に、「親子の味覚イベント」というのもありますね。親子で一緒に「食」について学ぶことは、親自身の意識を変えるという意味も含まれているのでしょうか?

鈴村さん:
そうです。私たちが提案するイベントには「親子参加」のものが多く、親御さんとお子さんが一緒になって共同で作る、ということを大事にしています。

お子さんから「初めてママと作った」とか、逆に親御さんから「初めて子どもと作りました」っていうお声をいただきますが、どちらもすごく嬉しそうなお顔をされます。

この「親子の味覚イベント」というのは、キユーピーのコーポレートシェフを講師に、いわゆる『五味』(甘味・酸味・塩味・苦味・うま味)について味わいながら学んでもらうというイベントなんです。まずはこの『五味』の実物をすべて用意して、味を知ってもらいます。そして最終的にはシェフに習いながら一緒に調理をするんですが、その『五味』すべてが入ったメニューを作るんです。

矢島さん:
以前作ったのは「チキンのトマト煮込み」ですね。

鈴村さん:
たとえばその中に入っているピーマンは「苦味」、ビネガー(お酢)も入れるのでこれは「酸味」。味付けに使う塩で「塩味」。

矢島さん:
あと、炒めた玉ねぎは甘くなるので「甘味」。

ーーそういったことを一つ一つ説明しながら作っていくんですね。子どもたちはもちろん、親御さんにとっても勉強になりますね!

鈴村さん:
そうですね。試食のとき「全部を口に含んで一気に食べると美味しくなるよね」と伝えることで、最終的には“味覚の大切さ”を理解していただけると思っています。何かが飛び抜けて主張しているようなものよりも、やっぱり味のバランスが大事。

そして何より、この『親子の味覚イベント』では、親御さんと一緒に作ることが重要なんです。親御さんと会話しながら、楽しく料理をする。そうすると家でもやってみよう、という気になりますよね。

【マヨテラス 基本情報】
施設は完全予約制です。事前にホームページでカレンダーを確認の上、インターネットや電話での予約をお願いします。
(予約開始は、見学希望月の2か月前から)
https://www.kewpie.co.jp/mayoterrace/
住 所:〒182-0002 東京都調布市仙川町2-5-7 仙川キユーポート
案内時間:10:00~、11:50~、13:40~、15:30~(見学30分前より受付開始)
※所要時間は各回90分
休館日:土・日・祝日・その他臨時休館日
※土曜日は臨時開館する場合がございます。
入館料:無料
人 数:1~36名※10名以上は電話にて相談ください
問い合わせ:03-5384-7770
※開館日の9:30~12:00/13:00~16:00

子どもの知的好奇心を育てる3つのポイント
PR

フレンチの巨匠直伝! パパと子どもの料理教室

食のまなび探検隊キユーピー編第3回2

矢島さん:
『マヨテラス』で行われるイベントとはまた別なのですが、フランス料理の三国清三シェフが講師として指導してくださる『家族でわくわくクッキング』(不定期開催)という料理教室があります。

2010年にスタートした“小学生とその父親”を対象とした料理教室なのですが、これまで全国各地で開催していまして、参加者の方たちからも大変ご好評をいただいております。

ーーお父さんと子どもが!? それは珍しい料理教室ですね。どのような経緯で始まったのですか?

矢島さん:
もともとは三國シェフが、子どもたちに向けた出前授業を実施していたんですね。でも実際、学校で子どもたちだけに教えても、家に帰って親に話して「ふ~ん、そうなんだ」で終わってしまう。そこでやっぱり親子で一緒に体験することが大事だよね、という考えのもと、この『家族でわくわくクッキング』を開催することになったんです。

メニューは三國シェフ特製のハンバーグ、手作りマヨネーズとサラダです。ポイントはもちろん「お父さんと一緒に」作ること。作っている間は、お母さんたちは後ろで見てもらいます。そして、出来上がった料理をお母さんに食べてもらうんですが、泣いちゃうお母さんもいたりして(笑)、結構感動的なんですよ。

お父さんからは「子どもがこんなにできるとは思ってなかった」という驚きのお声をいただいたり、お子さんからも「お父さんと一緒に作ることができてよかった」と喜んでもらえたりと、ご家族の会話や食への意識の変化につながればいいなと思います。

【家族でわくわくクッキング】
不定期で、全国各地の会場で開催
申込みなど詳細は実施が決まり次第、随時ホームページに掲載
https://www.kewpie.co.jp/company/activity/food/06/index.html